言葉ではなく、体験をつくる

もしあなたが「感謝することの大切さ」を
子どもたちに伝えたいとしたら、どのように伝えますか?
「もっと感謝しなさい!」

これはあまりにも早いストレート過ぎて、多くの子ども達は見逃してしまうか、本当の意味での「感謝」を持ち合わせないまま、表面的にお礼や挨拶をするにとどまってしまうかもしれません。

「もっとも感謝を伝えたい人は誰がいる?」

そう問いかけると、子ども達は考え始める。
でも、ここで僕たち大人に必要な姿勢は「だれもいない」という答えも同時に受け止めること。そうでなければ、ストレートな「もっと感謝しなさい」と言葉尻が変わっただけになってしまう。

「(被災地を体験して)感謝するって何だろう?」

ぼくは実際に自分の五感を総動員して体験することこそがとても重要だと信じている。

でも「体験するだけ」では、自分の言葉や意味に変えることは難しい。ぼくたちはたくさん「失敗」をするのに、失敗について自分の言葉で話せる人もいれば、そうでない人もいる。すべてを言語化する必要もないけれど、その違いは、実際に「体験する」ことと「体験を咀嚼する時間」をつくっているかどうかだと思う。

僕が尊敬している大豆戸FCさんは、
2011年から毎年、子どもたちと石巻、女川に行き「被災地訪問」をしている。そこで、現地の人に話を聞き、変わってしまった風景を目で見て、肌で感じる。そして「感謝って何だろう?」と問いかける。

もしかしたらそこで「何も感じない」こともあるかもしれない。けれど、都会に戻り「何もかもが揃っている社会」とのギャップを感じ、「普通とはなにか?」という新しい問いが生まれるかもしれない。

尊敬している大豆戸FCの末本さんと久しぶりにお会いしてきました。

大豆戸FCさんの魅力は他にもたくさんあって、

・自分らしく活動している卒業生にインタビューして
紹介(プロサッカー選手じゃない方が多いのがいい!)

・遠征先で、その地域の歴史や地理的な背景に興味を持てるようなきっかけをつくっていたり、

・チームの哲学を示し、共感できない場合は入部をお断りしていたりする

サッカー以外の話に花が咲き、

全国の名産やスーパーには並べられない野菜や果物などを持ち寄った「フードドライブ・サッカー大会」などを通じて、お互いの地域に興味を持つ機会をつくったり、ボールなどの制作現場に足を運び、「ものを大切にするってどういうことか?」という問いと向き合う体験をつくれたらいいね、と盛り上がりました。

末本さん、ありがとうございます!!

 

 

※写真は全然関係なくて、世界最古で最大と言われるオランダのチーズマーケット。チーズを運んだり、計測するお仕事、ちょっと体験してみたい。ちょっとだけ。
 

大豆戸FCさんの素晴らしい取り組みはこちら

 

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